11月23日(水・祝)〜27日(日)、宮城県七ヶ浜町・中央公民館で第3回世界未来予想図展in宮城・七ヶ浜が開催されました。
今回は、4月より親子向けプログラムを実施させていただいている七ヶ浜町。津波で町の3分の1が被害に遭い、421世帯が仮設住宅に入居されています。そのほかに、町内外でアパートを借り、借り上げ仮設として住んでいらっしゃる方も多くいらっしゃいます。町全体が津波被害に遭った地域と比べ報道で取り上げられることは、そう多くないと感じます。そんな七ヶ浜町で子どもが未来を描いた絵の展示。みんなの願いを託すような展覧会となりました。
展示をしている最中に、近くの仮設住宅にお住まいのお母さん達が通りかかり、お話しをさせていただくと、「子どもの絵はいいねえ。やさーしい気持ちになる。」とおっしゃっていました。
11月26日(土)には、ネパールカフェと題し、チャイを飲みながら、ネパールの文化をもっと知っていただくためのイベントを開催しました。この日は、絵を描いてくれた子ども達を支援しているグローバル教育支援センターのコーディネーター・湯本秀二さんが駆けつけてくださり、お話しをしてくださいました。
ネパールの学校のお話や絵を描いてくれた子ども達のことなどをお話ししてくださいました。
描いてくれた子ども達の名前の横に8年生や10年生など見慣れない学年が書いてあるので、「10年生ってなんですか?」と参加者から質問があり、小学校5年・中学校3年・高校2年という学校制度で学年をひとつづきに数えるというお話を聞き、なるほど〜。
小学校1年生には、6歳の子どもだけではなく、14歳や20歳の子もいるというお話にはびっくりしました。家の経済状態などにより、学校に行き始める年齢が様々なんだそうです。
その後、ネパールのお祭りでお供えされるスパイスやナッツを持ってきてくださり、参加者で味見をしてみたりしました。日本では見たこともないナッツに、興味津々でかじってみた反応は・・。
「うわ!」「あまーい」「かたーい!」などなど、いくつかの種類によって様々。
なかなか体験できないネパールの味を楽しみました。
途中からボランティアに来ていた学生も参加してのネパールカフェとなり、ネパールクイズでは全問正解の賞品1ルピーをかけ、大いに盛り上がり、最後に全問正解した方が1名残り、文句なしの優勝!1ルピーを獲得して、クイズは終了となりました。
子ども達が描いた絵の中に「このままではネパールがばらばらになってしまう」と題された絵がありました。
ネパールは、多民族国家で民族間の諍いも絶えないのだそうです。また、中国とインドに挟まれているため大国の脅威に脅かされ、ネパールの将来に不安を感じている絵もいくつかありました。
また、山や木が泣いている絵には、環境保護の想いが込められていました。ヒマラヤという世界中から登山や観光客がやってくる山には、登山者の残したゴミ問題が深刻なんだそうです。子どもたちは、その小さな瞳で社会をしっかり見ていました。将来を心配していました。
そして、いつも子どもたちが大切だと教えてくれるのは、当たり前の日常。
昔からある自然が守られ、家族が仲良く暮らすこと。
それは、実はネパールに限った問題ではなく、私たちの国にも同じ状況が当てはまると感じました。
ネパールカフェに参加してくれたのは大人15名、子ども5名ほど。のんびりほっこりしながらネパールを体験していただきました。
ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。